分離式キーボードってご存知でしょうか?
その名の通り、右手と左手用が物理的に分離しているキーボードのことです。
昨年の10月ごろ、「FK403QPC Matias Ergo Pro」という分離式キーボードを買い、一年ほど使ってみました。
今回は一年間使ってみての感想、良い点、悪い点についてご紹介します。
(ちなみに筆者は主にプログラミングにこのキーボードを用いています。)
Contents
Ergo Proとは?
以下の商品画像を見ての通り、左右のキーボードが分離したメカニカルキーボードです。
左右の手を放して入力でき、肩が内側に曲がらないため、猫背にならずに文字を入力することができます。
パソコンからご覧の方は試しに両手を話して机に置いてみてください。
その姿勢のままキータイピングが出来たら楽ですよね。
分離式キーボードは、肩こり改善にも役立ちます!
以下に商品サイトを載せます。
Windows用とMac用はキー配列が異なりますので、購入の際は注意してください。
Windows用
Mac用
仕様について
左右のキーボードは有線で接続します。
イヤホンジャックと同じ規格の巻き取り式ケーブルが付属しており、これで左右のキーボードを接続します。
またPC本体に接続するUSBケーブルは右側のキーボードの上部に接続する仕様です。
そのため、PC本体が左側にある場合などは配置が難しいかもしれません。
キーボードの下部にある腕を置く場所(リストレスト)は付属品で、取り外すことも可能です。
また、足を立てることで両手の親指側を高くすることができます。
配列が英字であることに注意してください。
エンターキー付近などが日本語用のものと異なります。
(慣れれば日本語入力も問題なくできます。)
良い点
肩こりとひじ痛が改善される
分離型の最大の恩恵はErgoProでも受けられます。
左右の手を離してタイピングするため、肩が広がらず長年悩まされた肩こりから解放されました。
また、意外なことに肘(ひじ)への負担も軽減されているようです。
ErgoProを使用する前は突然肘が痛くなるといったことがあったのですが、これはキーボードを打つ時の無理な腕の内転が影響していたようです。
ErgoProは足を立てることでキーボードを親指側に向かって高くすることができるため、肘にも負担がかかりません。
凝りという点において、ストレスフリーで入力することができます。
静音なので職場でも使える
メカニカルキーボードというとカチカチとうるさいイメージですが、ErgoProは違います。
打鍵時のカチカチといった音はほとんどしません。
どちらかというとキーストロークが長いため、スコスコといった軽い音が鳴ります。
しかしこれは相当乱暴にキーを叩かない限り気になるような音ではないため、職場でも安心して使うことができるでしょう。
ホームポジションを意識してタイピングできる
左右分離型のキーボードでは、ホームポジション(右手と左手がどのキーを担当するか)を意識して入力することが求められます。
例えば右手で「T」を打つ癖がある人なら、この癖が改善されます。
なぜなら「T」キーは左側にしか存在しないため、必然的に右手ではタイプできなくなるからです。
同様に右手と左手の境界にある「B」や「H」といったキーを、本来どちらの手で打つべきかが矯正されます。
これによって、無駄な手や手首の動きが無くなり、腕の疲れが改善されました。
入力ミスが減る
さらにホームポジションが矯正されることで、キー入力のミスが圧倒的に減りました。
上でも述べた通り、ホームポジションを意識しないでキー入力をすると無駄に手首を動かして、入力することになります。
これが入力ミスに繋がるのですが、ErgoProを使用してからはこういった動きがなくなり、入力ミスも減りました。
入力ミスが減るということはすなわち、一秒あたりのキー入力効率が上がるということです。
これは筆者のようにプログラミングをする人間よりも、小説やブログを書く人たちにとって大きなメリットになるでしょう。
全能感が得られる
最後に、ErgoProを用いることでキー入力中の全能感が得られる点もメリットとして挙げられます。
ErgoProは比較的大きめのキーボードで、実際に目の当たりにすると非常にメカメカしく感じます。
両腕を開いて入力している姿はさながらコックピットのパイロット!
「自分は操作のすべてを掌握しているんだ」という全能感に包まれます。
こうしたポジティブな心持によって、作業への集中力やモチベーションも上がります。
悪い点
ハズレ個体が多い(修理対応は良)
悪い点の一つ目として、ハズレ個体が多い点が挙げられます。
これは上記で紹介しているAmazonのレビューにも書いてあることですが、キーボードが反応しない・誤反応するといった不具合をもった不良品が多いようです。
実際に筆者が購入した際にも、最初に届いた商品はいくつかのキーの反応が怪しく、押しても反応しない・1度の入力で2文字入力されるといった不具合がありました。
しかし、これはカスタマーサービスに連絡することで無料で交換、修理を受けることができます。
カスタマーサービスは非常に対応がよく、一週間程度で修理も完了しました。
さらに不具合の原因についても報告してくれるため、透明度の高い対応を受けることができました。
大きいので場所をとる
次に、ほかの分離式キーボードに比べて大きいという点が挙げられます。
やはり大きいと場所をとるので、狭いデスクには向きません。
職場などで大きめのデスクが使える場合にはお勧めですが、自宅の狭いデスクなどで使うのは難しいかもしれません。
また厚みもあるため収納も難しいといえます。
使わないときには立てかけておく、しまっておく、と言ったことができないため、キーボードをしまわないような環境で使用することをオススメします。
リストレストの汚れが気になる
最後に付属のリストレストの汚れが気になるという点をあげます。
リストレストの性質上、仕方のない事ですがどうしても肌が直接触れる場所のため汚れがついてしまいます。
リストレストの肌に触れる部分は布製なので、手垢が白く目立ってしまいます。
もしこの汚れが気になるようであれば、こまめに取り外して掃除機などで手垢を取り除く必要があります。
他の分離式キーボード
ErgoPro以外のキーボードで、筆者がオススメしているものをいくつかご紹介します。
以下の商品は、いずれもWindows用のキー配列です。
MiSTEL BAROCCO MD600 分離式 メカニカルキーボード 日本語配列 66キー CHERRY 静音赤軸 PBTキーキャップ ブラック MD600-PJPPSGAA1
MiSTEL BAROCCO MD600 分離式 メカニカルキーボード RGBバックライトモデル 英語配列 62キー CHERRY 赤軸 ホワイト MD600-RUSPDWWT1
まとめ
左右分離型のキーボードのレビューを行いました。
普通のキーボードとは違うので、メリットやデメリットが極端になりがちです。
ただ、肩こりが改善されるという点だけはどうしてもお伝えしたいメリットです。
もし肩こりに悩んでいて、キーボード環境を変えようという気持ちがある方は、是非購入を検討してみてはいかがでしょうか。