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「トークン」を使ったモチベーティング(動機付け)の例と応用

頑張った自分に「ご褒美」を用意することで、気持ちを作るという経験は誰にでもあるのでは無いでしょうか。

なんらかの行動に対する報酬のことを、「トークン」と呼びます。

この記事では、「トークン」を用いたモチベーティング(動機付け)についてご紹介します。

関連:外発的動機付けと内発的動機付け、二種類のモチベーションについて解説!

トークンは外発的動機に繋がる

まずはトークンの具体例からご紹介します。

最も身近な例として「スタンプラリー」が挙げられます。

例えばある路線にある駅で降りるたびに、駅ごとに異なったスランプを台紙に押していくという企画はどこかで見たことがあると思います。
これは「電車に乗って特定の駅で降りる」といった行動を引き起こすためのトークンとして、スタンプが利用されています。

ほかにも、小学校の水泳の授業などで「25mをクロールで泳げたら緑色のシールをもらえる」といったルールはなかったでしょうか。
これも、25mをクロールで泳ぐという行動のトークン(報酬)として緑色のシールが用いられている例です。

 

ある行動を引き起こすために報酬を与えるといった内容からわかる通り、トークンの使用は外発的動機付けそのものなのです。

 

トークンを利用したモチベーティング

低下値のトークンを大量に与える

モチベーティングにトークンを使用する場合のコツとして、トークンを大量に与えるというものがあります。

トークン自体の価値を下げ、これを大量に与えることでモチベーティングを行います。

そのため、トークンはできるだけ安価に用意できるもので、かつ集めた時に達成感を得られるものがいいでしょう。

具体的には上でご紹介したスタンプやシールといったものが考えられます。

 

スモールステップごとにトークンを与える

大量にトークンを与えるためには、トークンを与えるタイミングを大量に作る必要があります。

そこで、トークンを獲得する条件を細分化します。

これはモチベーティングの観点からも重要で、大目標を突然達成するように求められるよりも、実現可能な小目標の積み重ねを与えた方がモチベーションが長く続きます

例えば「漢検2級に合格したらゲームを買ってあげる」よりも、「毎日漢検2級の参考書を1ページやったらゲームの時間を30分増やして上げる」のほうが長期的には効果的です。

 

トークンのなかでも差をつける

トークンを用いたモチベーティングの応用として、トークンのなかに差をつけることで効果的なモチベーティングが期待できます

 

例えば小学生の宿題に対するモチベーティングとして、宿題をやるごとに緑のシールを与えるとします。
この時、10個シールを集めるごとに追加で赤いシールを与えることで、次の10回に対するモチベーションを与えることができます。

これは小目標から中目標へのモチベーションの移行で、大目標に向かうための重要なチェックポイントとして機能します。

さらに、30回宿題を忘れなかったら、今後忘れない限りシールの色が緑ではなく金色になるというルールも、モチベーションの継続に効果的です。

(実際にそのようなルールを小学生の頃に経験した方も多いのでは無いでしょうか。)

 

セルフモチベーティングにトークンを用いる具体例(ランニングを例に)

最後に、トークンを用いてセルフモチベーティング(自分自身の動機付け)をする例についてご紹介します。

「週3回ランニングをする」という大目標に対して、小目標は「一日一回走る」にします。

つまり、一日走るごとにトークンを得られるようにします。

トークンは最も単純に「お金」にしましょう。
ランニングをした日は500円を貯金箱に入れ、そのお金は「何に使ってもいいお金」として扱います。

これによって、「自由に使えるお金が増えていく」という報酬のもとでランニングがモチベーティングされます

 

さらに一週間で三回目のランニングが終わった時には、千円を貯金箱に入れるなどのトークンの差を取り入れることで、「あと一回頑張る」気持ちを後押しすることもできます。

貯金箱にお金が溜まっていくことで達成感が得られ、しかも三回に一回はボーナス的にお金がたくさん溜まるためモチベーションが継続しやすくなります。

(財布からお金がなくなることによるダメージの方が大きいという方は、逆に用意しておいたお金から走るごとに500円を財布に戻すといいでしょう。)

 

まとめ

トークンを用いた動機付けについてご紹介しました。

シール、スタンプ、お金以外にも様々なトークンが考えられると思います。

動機付けを行う対象の性質をよく見極めて、適切なトークンを適切なタイミングで与えることでより効率的なモチベーティングが行えます。