外発的動機付けと内発的動機付け、二種類のモチベーションについて解説!

動機付け
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「動機付け」という言葉をご存知でしょうか?

動機とはすなわちモチベーション、動機付けとは「何かをしたいという気持ちにさせる」という意味を持っています。

例えば子供を勉強させたいとき、どのようにモチベーションを上げれば良いんだろうか、と考えたことはありませんか?

あるいは、あなたのご両親や先生ははどのようにあなたを「動機付け」したでしょうか。

この記事では動機付け(=モチベーション付け)について、「外発的動機付け」と「内発的動機付け」の二種類をご紹介します。

関連:「トークン」を使ったモチベーティング(動機付け)の例と応用

外発的動機付け

外部からの報酬や罰がモチベーションになる

外発的動機、外的動機、あるいはExtrinsic Motivationは、「これをやることで報酬が得られる」「これをやらないと罰を受けなければならない」といった、外部からの刺激によって引き起こされるモチベーションです。

ご褒美だけではなく、罰則によって引き起こされるモチベーションも外発的動機付けに含まれることに注意しましょう。

例えば、

  • テストで100点取れたらお小遣いをあげる
  • この商談を成功させたら昇給だ
  • 次テストで赤点だったらお小遣い無しだ
  • 次遅刻したら減給だ

これらはすべて外発的な刺激によって行動が促されるような動機付けです。

 

メリットとデメリット

外発的動機付けのメリットは、動機付けの容易さにあります。

例えば小学生の子供に対して、「算数の宿題を六時までにやったら、毎日50円あげる」といえば、子供はお小遣い欲しさに算数の宿題を終わらせるようになるでしょう。

一方で外発的動機付けのデメリットは、報酬や罰なしではモチベーションが続かないという点と言えるでしょう。

50円で算数の宿題をやるよう動機づけられた子供は、「明日からはご褒美なしね」と言われれば途端に宿題をやらなくなるでしょう。

行動が外部からの刺激に促されている分、刺激がなくなれば行動を起こさなくなってしまうのです。

 

内発的動機付け

内部から湧き出るやる気がモチベーションになる

内発的動機、内的動機、あるいはIntrinsic Motivationは、「それをやること自体が目的である」といった気持ちによって引き起こされるモチベーションです。

外発的動機付けとは異なり、外部からの刺激を必要とせずに行動が引き起こされる点に注意が必要です。

例えば、

  • カブトムシをもっとよく知りたいから理科の勉強に励む
  • 外国人と話す自分を実現したいから英語を勉強する
  • エースとしての期待に応えるために練習に励む

などが内発的な動機付けとして挙げられます。

「勉強をした結果として、お金や名声がもらえるなら外発的動機付けなのではないか」という疑問を持つ方もいるかと思います。
しかしそうした報酬は副産物に過ぎないため、結果に伴う報酬を得たからと言って外発的な動機付けだということはできません

「エースとしての期待」も外部からの刺激を受け取っていますが、行動自体は期待によって引き起こされていないため内発的な動機ということができます。

 

メリットとデメリット

内発的動機付けのメリットは、モチベーションが続きやすいという点です。
本人がやりたいという意思を持っている限り、モチベーションは続きます。
例えば絵を描くことが大好きな子どもであれば、興味が続く限り絵を練習し続けるでしょう。
一方で内発的動機付けのデメリットは、他人による動機付けが難しいという点です。
絵を描くことが大好きな子どもに対して「もっと球技を練習してほしい」と思っても、なかなか球技に対する内発的なモチベーションを引き起こすことはできません。

 

外発的と内発的、どちらがいいの?

両者を使い分けることが大事

言語教育のシーンにおいては、外発的動機付けが暗記学習に効果があり内発的動機付けは応用的な学習に効果があるようです。
例えば英単語の暗記だったらお小遣いなどの報酬を用意することで学習を効率を上げることができます。
あるいは英作文であれば、英語そのものに興味を持つような働きかけをすることで内発的動機付けをもたらし、より深い学習ができるでしょう。

外発的から内発的動機付けへ

実際に子どもなどの動機付けを行う際にはどうしたらいいのでしょうか。

理想的には、報酬を用意して外発的動機付けを促し、興味を誘うような内容を与えることで内発的な動機にシフトしていくという計画が考えられるでしょう。

例えば、子どもにピアノを練習させたいという目標があるとします。

まずは「ピアノ教室に行った日は好きな夕飯を作ってあげる」などといった報酬を用意することで、ピアノを練習する機会を用意します。

同時に、プロのピアノ演奏などを与えることで、「ピアノが弾けるといかに楽しいか」という興味を引き出します。
これによって、内発的な動機を生み出せれば、子どもは報酬を与えずとも積極的にピアノを練習するようになるでしょう。

まとめ

外発的な動機付けは報酬や罰によるモチベーション、内発的動機付けは逆に報酬や罰を必要としないモチベーションであることを紹介しました。
それぞれにメリット、デメリットがあり、それぞれが別の効果を持っているため、うまく両者を使い分けることが重要となります。

動機付けに興味がある方へオススメの書籍

誰かのモチベーションを管理する際には、是非この内容を参考にし、動機付けを成功させてみてください。生徒や部下のモチベーション管理に興味がある方は、以下のおすすめ書籍に目を通してみてはいかがでしょうか。
特にモチベーション管理については学校教育の現場が大変参考になります!

 

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